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いきなり座長が♪メ~モリ~♪と歌いだした時は笑ってしまいました。
何故この曲なのかと(笑)。
観る前から今回はミュージカルというのは知っていましたが、まさか「運命」に歌詞をつけて歌うとは思いませんでした。
そして、今回は何より座長のアリス姿!(感涙)
もちろん、ピンクの尻尾のうさぎ姿も「III」のサルヒコの尻尾以来で可愛かったー!
相変わらず卑怯な(笑)ジョニ男さんも堪能できて良かったです。
今回はいろいろなテーマが散りばめられていて、そこが集大成となっている部分の1つなんだろうなと思います。
今も昔も同じとか、諦めるということ、繋がるということなどなど、そして「狂言」そのものについても。
個人的に諦めることについてはここ数年自分の中でポイントにしてることだったので、久しぶりに「そうそう」と心の中で言ってしまいました。
現代狂言の新作は作者の南原さんの考えや感じたことがテーマやセリフとして入っていますが、それが同世代としてすごく心地良く思うことが多々あります。
私に限らずいろいろな世代のいろいろな立場の人が、感じる内容は違っても南原さん達が作り上げる世界から何かを感じ取ることができて幸せな気持ちになれる。
そこが私が感じる何回見ても見飽きない現代狂言の魅力じゃないかなと思います。
ラストに「実は・・・」というのが多い座長の脚本ですが(笑)、今回は実は先祖と子孫。
それ自体は和歌の件で何となく感じたのですが、まさか「千切木」の太郎とも繋がっているとは。
あれは思わず「やられたー」となりました。
こういうところが現代狂言の侮れないところです(笑)。
初日の福岡公演レポ。
最初に南原さんが登場して挨拶をするのが復活し、恒例のアンケートを取ったり福岡ヨイショをしていました(笑)。
この時に「昨年はスタンディングオベーションがありましたが、今日もあるのかな?」と言って拍手をもらっていました。
その後、「千切木」の準備の為にセインさんとバトンタッチ。
この時にセインさんとちょこっと英語で会話していて素敵でした(笑)。
セインさんは狂言と鳥獣戯画の説明をして退場。
合わせて10分くらいです。
カテコでは座長が挨拶をしようとすると観客の皆様が次々に立ちあがり全員がスタンディングオベーション。
自分がさりげなく催促をしたのに感激する座長が可愛かったです(笑)。
座長は鳥獣戯画を見に行った時に何とか狂言に取り入れたいと思い、この新作を作ったそうです。
その後、万蔵さんの挨拶。
万蔵さんに「立たされてるみたいだから」と言われて座る観客。
万蔵さんの「今日はバレンタインだけど我々の中では昨日の方が大事。昨日は座長の51歳のお誕生日です。歌いましょう」という言葉で、稲葉さんが笛で♪HAPPY BIRTHDAY TO YOU♪のイントロを。
稲葉さんの演奏で演者の皆さん&観客で大合唱しました。
大きな拍手の後に座長がお辞儀をして、「できたら皆さんとLINEをしたい気分ですけど、LINEやってませんので」と笑いを取っていました(笑)。
その時に森くん(多分 汗)が「本当に?」と座長に尋ねて座長の「本当」という答えにちょっと驚いていました。
で、「お礼を込めていきますか」と恒例の「1、2、3、ダァーー!」で演者の皆さんが切戸口経由で会場へ。
2回目は座長が1人でムーンウォークで橋掛りを渡って登場。
再びスタンディングオベーション。
座長は「寿福延長」という言葉の説明をして「皆さん、元気に長生きしましょう!」と言ってお辞儀し、いつものコケ芸で退場しました(笑)。
初日は新作で大きなハプニングがありました。
裁判の場面で女王達がトランプ柄の布を持って太郎を囲んでぐるぐる回るところでセインさんとタンゴを踊っていたジョニ男さんのカツラが取れました(笑)。
で、回りながらカツラを被ろうとするのですが、なかなか上手く被れず観客の視線と笑いをジョニ男さんが一人占めしていました(笑)。
文字が一部読み難いのでブログのデザインを変更しました。

新作は毎回セリフやギャグが増えたり変更されたりしますが、今回は古典狂言にもありました。
上演前に松島公演のプログラムに載っていた「千切木」の南原さんの写真を見た時に何か違和感を覚えたのですが、松島公演の「千切木」を見てそれが分かりました。
初日の福岡公演では南原さんが肩脱ぎして再び脇差しを差すシーンが無かったんです。
間違って飛ばしてしまったのか、能楽堂は橋掛りが長いので時間調節であえてやらなかったのかは分かりませんが(汗)かなり驚きました。
ちなみに「千切木」の上演時間は2公演ともほぼ同じでした。
松島公演の2回目の脇差しを差す場面ですが、南原さんがなかなか脇差を差せずかなり時間がかかってしまい笑いがおこっていました。
あと、ジョニ男さんの「留守」のセリフが福岡では万蔵さんや平子さんと同じ言い方の「留守」でしたが、松島では「留守だろ」になっていてビックリ。
古典でもああいうギャグっぽい言い方しても良いんですね(笑)。
新作ではトランプメンバー(笑)の場面でギャグが増えていました。
石本さんのライザップのCMとか、ジョニ男さんの追われる主婦のラップでのピンポンやオムツ履いてますのギャグとか。
あと、大きい変化はラスト。
福岡では目が覚めた現太郎が動きだけセリフ無しで退場していたのですが、松島では「洞窟を出よう。洞窟を出たら墓参りに行こう。墓参りをしたら遊ぼう」というセリフの後に退場でした。
あと、万蔵さんの「和楽の心、狂言と呼ぶのじゃ」で拍手がおこっていました。
昨年の「棒縛」も大変だったと思いますが、今年の「千切木」の方が座長にとってより大変だったのではないかなーと素人が勝手に思っています(笑)。
セリフは多いし長いし段取りも多いし、石本さんと棒を持って押したり押されたりしているのはかなり身体的にキツイ気がします。
何せ座長が完璧に演じたのは7回中2回みたいですからね(笑)。
石本さんはもちろんのこと、平子さんをはじめとするメンバーの皆さんもずーっと正座で大変だったと思います。
今回はホントに集大成に相応しく皆さん素晴らしかったです。
そして、座長は昨年より上手くなってるなーと思いました。
素人の感想ですが(笑)。
全体的に今までよりもずっと自然に滑らかにセリフを喋っているように感じました。
あと、観ていて「太郎」は落語の「与太郎」だなーと思ったり。
周りの人はイライラしたり腹を立てたりするけれど、どこか憎めなくて可愛い。
座長の「太郎」も可愛かったです(笑)。

新作は公演毎にいろいろと進化していきますが、大きく変わったのは最後の太郎冠者が去った後ですね。
東京公演まで座って眠ってしまうというものだったのが、所沢では舞台にゴロンと横になって眠っていました。
あと、福岡ではセリフ無しで目が覚めて立ち上がって胸に手を当て・・・というものでしたが、松島以降は「寝ちゃってた」「いろんな夢見たなー」「夢か」という眠ってしまって夢を見ていたというセリフを言っています。
そして、「ここを出よう。出たら久しぶりに墓参りに行こう。墓参りに行ったら・・・遊ぼうっと」と言って暗闇を手探りで歩き、橋掛りの方向に何かを見つける。
その後の目を閉じて胸に手を当て小さく俯いた後に微笑んで顔をあげ、最初はすり足で少しずつ普通の歩き方になり最後は胸を張って強い歩みで退場するのは全公演同じでした。

東京公演のパンフレットの万蔵さんの挨拶を読んでから、新作のラストの太郎冠者の「よいか、和楽の心『狂言』を忘れるでないぞ。では、ひとまずさらばでござる」というセリフを聞く度に涙してしまいます。
「現代狂言」ともホントに「ひとまずさらば」なんだなーと(涙)。
南原さんが書いたこのセリフを万蔵さんが南原さんに向かって言う。
私達観客に向けてのメッセージなのはもちろん、南原さん自身に向けた言葉でもあるんじゃないかと思います。
集大成ということもありますが、「X」の新作はいろいろな意味で忘れられない作品になったと思います。

  
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